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乾燥肌におすすめのスキンケア方法とスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌におすすめのスキンケア方法とスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌に悩んでいる方にとって、対策の第一歩となるのが日々のスキンケアです。

乾燥状態が慢性化すると、かゆみや赤み・化粧ノリの悪さといったトラブルが起こりやすくなるでしょう。

本記事では乾燥肌の改善に役立つスキンケア方法を始め、自分に合ったアイテム選びの方法まで詳しくご紹介します。

乾燥肌におすすめスキンケア方法

乾燥肌におすすめのスキンケア方法とスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌のスキンケアでは、肌の水分量を保つだけでなく、バリア機能を正常化させてあげることが大切です。

続いては乾燥肌におすすめのスキンケアステップと、選ぶべきアイテムの特徴を詳しく解説します。

導入美容液(ブースター)

導入美容液は「ブースター」とも呼ばれ、スキンケアの最初に使用することでその後の化粧水や美容液の浸透を手助けしてくれるアイテムです。

うるおいを失って硬くなった肌には水分や美容成分が入りにくくなるため、乾燥肌の方は特に取り入れたいアイテムといえるでしょう。

選び方のポイント

  • ヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が豊富なものを選ぶ
  • 刺激が少ないアルコールフリーや香料フリーのアイテムを選ぶ
  • テクスチャーが軽く、べたつかないタイプが使いやすい

化粧水

化粧水は、肌にうるおいを補給する大切なステップです。

保湿成分が多く配合されたものを選び、乾燥が気になる部分には重ね付けをするなどして対応しましょう。

選び方のポイント

  • グリセリンや尿素を含む保湿効果の高いものを選ぶ
  • 敏感肌用の化粧水でアルコールフリーのものを選ぶ
  • とろみのあるテクスチャーで乾きにくいものを選ぶ

美容液

美容液は、シワ・シミ・毛穴など特定の肌悩みを集中的にケアするためのアイテムです。

乾燥肌の方は高保湿処方の美容液を使うことで、しっとり感が長時間持続し、乾燥によるトラブルを防げます。

選び方のポイント

  • セラミドやリピジュア、ナイアシンアミドなどの保湿成分が含まれたものを選ぶ
  • 低刺激で敏感肌にも使える設計のアイテムを選ぶ
  • 無香料・無着色の製品を選ぶと肌への刺激が少なく安心

乳液

乳液は化粧水や美容液で補った水分を肌に閉じ込め、蒸発を防ぐ役割があります。

油分と水分のバランスがよい乳液を使い、通常量よりもやや多めに塗布することをおすすめします。

選び方のポイント

  • 自然由来のホホバオイルやスクワランなどが配合されているものを選ぶ
  • べたつきが苦手な人は、ジェルタイプの乳液も選択肢に入れる

クリーム

スキンケアの仕上げとして使うクリームは、外部刺激から肌を守り、保湿力を長時間キープする役割があります。

特に夜のスキンケアでは、寝ている間の乾燥を防ぎ、細胞のターンオーバーを促すためにも欠かせないアイテムといえます。

選び方のポイント

  • シアバターやバルミトイルトリペプチドなどの保湿成分が豊富なものを選ぶ
  • 肌に膜を張るタイプの保湿クリームを選ぶ
  • 敏感肌用やナイトクリームとして設計された製品が使いやすい

関連記事:スキンケアを正しい順番で行う理由|基本の順番を朝と夜に分けて紹介!

乾燥肌の人がやってはいけないスキンケア方法

乾燥肌におすすめのスキンケア方法とスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌の改善には正しいスキンケアが必要不可欠です。

間違ったケアによって乾燥が悪化することがないよう、避けるべきスキンケア習慣について確認しておきましょう。

刺激の強いクレンジング

洗浄力が強すぎるクレンジング剤は、メイクや汚れだけでなく、肌に必要な皮脂まで除去してしまいます。

皮脂量がもともと少ない乾燥肌の方は、刺激の弱いクレンジング剤を選びましょう

以下のようなクレンジングがおすすめです。

  • オイルクレンジング・バームタイプ
    →保湿効果を保ちながら汚れを落とせる
  • アミノ酸系洗浄成分を含む製品
    →肌への刺激が少なくトラブルが起こりにくい

拭き取りタイプのクレンジング

拭き取りタイプのクレンジングは摩擦が生じやすく、肌への負担が発生しやすい点に注意が必要です。

バリア機能の低下した乾燥肌の方は、使用を控えるか頻度を減らすことをおすすめします。

  • 可能であれば、水で洗い流せるタイプのクレンジングを使用する
  • 拭き取りタイプを使う場合は、コットンを使ってやさしく拭き取る

ゴシゴシ洗顔

洗顔時に肌をゴシゴシと擦ってしまうと、肌の表面が傷つき、バリア機能の低下につながります。

洗顔ネットなどでたっぷりの泡を作り、手が肌に触れないようにやさしく洗いましょう。

熱いお湯での洗顔

熱すぎるお湯は必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥が進行する原因となります。

洗顔時は32℃~34℃ほどのぬるま湯を使い、肌を労りながら洗うことが大切です。

刺激の強いスキンケアアイテム

アルコール配合の製品や香りの強い製品は、乾燥肌に刺激となり、バリア機能の低下を招きます。

以下の点に注意してアイテムを選び、肌への刺激を抑えましょう。

  • 敏感肌用や低刺激処方のスキンケア製品を選ぶ
  • アルコールフリー・無香料・無着色のアイテムを選ぶと安心
  • 初めて使う製品は、パッチテストを行う

スキンケアをしない

乾燥肌の場合、スキンケアを怠ると乾燥が進行してしまいます

日常的に化粧水→乳液またはクリームのステップを続け、肌がうるおいを保てるように工夫することが大切です。

長時間のシートパック

保湿をしたいがあまりにシートパックを長時間使用すると、肌に含まれた水分がシートに吸収される「逆転現象」が起こり、却って乾燥が進んでしまいます。

シートパックの使用方法を守り、せっかくのスペシャルケアで肌を傷つけることがないように注意しましょう。

  • パックの使用時間を必ず守る(目安は5〜15分程度)
  • 高保湿タイプのシートパックを選び、短時間でしっかり保湿する

関連記事:乾燥による肌荒れはどうして起きるの?原因や治す方法をご紹介

乾燥肌になる原因

乾燥肌におすすめのスキンケア方法とスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌は肌がうるおいを保つ力が低下し、かさつきやつっぱりが起こる状態です。

外的要因・内的要因に分け、考えられる原因を探っていきましょう。

ターンオーバーの乱れ

肌は約28日周期で起こる「ターンオーバー」によって、常に新しい細胞へと生まれ変わっています。

しかし、ストレスや加齢・生活習慣の乱れなどでターンオーバーの周期が長くなると、古い角質が肌の表面に留まり、角質層の保水力が大きく低下してしまうでしょう。

結果として肌は常に乾燥した状態となり、赤みやかゆみ・シワ・シミ・たるみなどさまざまなトラブルを引き起こしやすくなります。

湿度の低下

乾燥肌は、空気中の水分が少なくなる冬場はもちろん、夏場のエアコン使用によっても悪化してしまいます

加湿器を使用し、常に60%前後の湿度を保つことが大切です。

紫外線によるダメージ

紫外線は肌内部のコラーゲンやエラスチンを損傷し、乾燥を招く大きな要因の一つです。

季節を問わず、外出する際は日焼け止めを塗ったり、日傘や帽子で対策をしたりすることが大切です。

間違ったスキンケア

刺激の強いスキンケアアイテムを使用し続けるなど、間違ったスキンケアによって乾燥が進行することがあります。

保湿力の高いものや敏感肌用など、低刺激のアイテムを選ぶことが大切です。

生活習慣の乱れ

栄養バランスの偏りや睡眠不足・ストレスなども、肌のターンオーバーが乱れて乾燥肌が悪化する場合があります。

以下の点に注意し、生活習慣を改善しましょう。

  • ビタミンA(肌の修復)・ビタミンC(抗酸化作用)・ビタミンE(血行促進)を含む食材を
    積極的に摂取する
  • 水分を十分に摂り、体内の水分不足を防ぐ
  • 1日7〜8時間の質の良い睡眠を確保する
  • ストレスを軽減するために、運動や趣味の時間を取り入れる

乾燥肌におすすめのスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌におすすめのスキンケア方法とスキンケアアイテムの選び方

乾燥肌の改善には、スキンケアアイテムを正しく選ぶことが大切です。

肌の状態に合ったアイテムを選ぶことで、肌のバリア機能をサポートし、しっとりとした健やかな肌を保つことができます。

保湿力が高い成分を選ぶ

乾燥肌のスキンケアは、水分を与える「補水」と、水分を閉じ込める「保湿」がポイントです。

以下に挙げたような保湿力の高い成分を覚え、豊富に含まれているアイテムを選ぶことをおすすめします。

  • ヒアルロン酸
    肌に水分を引き寄せ、長時間潤いをキープする
    保湿効果が高く、乾燥肌には必須の成分
  • セラミド
    肌のバリア機能をサポートし、水分の蒸発を防ぐ
    特に乾燥肌には「ヒト型セラミド」配合の製品がおすすめ
  • グリセリン
    水分保持力が高く、低刺激で多くのスキンケア製品に使用されている成分
  • スクワラン
    肌を柔らかくし、保湿効果を高める
    軽い使用感が特徴で、乾燥肌にもおすすめ
  • アミノ酸
    肌の天然保湿因子(NMF)の一部
    水分を保持しながら肌を健やかに保つ

刺激が抑えられるアイテムを選ぶ

乾燥肌は肌のバリア機能が低下しているため、外部刺激に対して敏感な状態です。

以下のような成分が入っているアイテムは避け、低刺激で肌に優しいアイテムを選ぶことが大切です。

  • アルコール(エタノール)
    肌の水分を奪い、乾燥を悪化させる可能性がある
  • 香料
    肌に刺激を与えることがある
  • 着色料
    肌に刺激を与えることがある
  • 界面活性剤
    洗浄力が高く肌へ強い刺激を与える

使用感で選ぶ

スキンケアは毎日行うものであるため、使い勝手のよさも重要です。

自身が心地よく使えるアイテムを選ぶことにより、スキンケアを持続させやすくなります。

使用感の種類

  • しっとりタイプ
    高保湿で乾燥肌向け
    肌に潤いを与え、しっかりと保湿したい場合に最適
  • 軽い使用感タイプ
    ベタつきが苦手な方や、メイクの前に使う場合に最適
    ジェルやエマルジョンなどさまざまなタイプがある

テクスチャーと季節の使い分け

  • 冬や乾燥が激しい時期は、リッチなクリームやオイルタイプの製品を選ぶ
  • 夏や湿度が高い時期は、ジェル状の軽めのアイテムを選ぶ

成分表示をチェックする習慣をつける

乾燥肌に適したスキンケアアイテムを選ぶには、成分表示を確認する習慣をつけることをおすすめします。

自分に合った成分を見極めることで、トラブルを防ぎ、より効率的なケアが可能となります。

  • 保湿成分が配合されているか
  • アルコールや香料が含まれていないか
  • 敏感肌用や皮膚科医監修の商品かどうか

ライフスタイルに合った選び方

忙しい朝や疲れた夜にも手軽にケアができるアイテムを選ぶことで、スキンケアが負担にならず、継続しやすくなります。

時間を節約するアイテム例

  • オールインワンジェル:化粧水・美容液・乳液・クリームの役割を1つにまとめた製品
  • クレンジングバーム:クレンジングと洗顔が1度で済むタイプ
  • スプレータイプの化粧水:手軽に保湿でき、外出先や仕事中にも便利

関連記事:肌を白くする方法はある?簡単に試せる方法やおすすめ美白成分を紹介

まとめ

乾燥肌に悩む方にとって、適切なスキンケア方法を知ることは美肌のための第一歩となります。

保湿力を重視したアイテムを取り入れるとともに、肌にやさしいスキンケアを実践し、健やかでうるおいのある肌を目指しましょう。

参考文献
【医師監修】乾燥肌のスキンケアの順番を解説!積極的に取り入れたい保湿成分も紹介
乾燥肌を改善するために、今すぐやめるべき5つのNG習慣
乾燥肌の症状・原因とは?乾燥肌の方に注意してほしいポイントについて|スキンケア基礎知識

この記事を書いた人

No,001 辺士名 盛之

経歴

  • 2021  三重大学医学部医学科卒/四日市羽津医療センター
  • 2023  西春内科・在宅クリニック 副院長
  • 2023  千葉内科・在宅クリニック 院長
  • 2024  千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック 院長

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